正しい選択をするために 10-10-10フレームワーク
息子たちへ
- 正しい選択をする
- 選んだことに後悔しない
ということは、とても難しいことだと思う
でも、そんな選択を少しでも正しく、後悔しないものにする方法が
あるとすれば、どうだろう
それが、『10-10-10』ってフレームワークなんだ
1.10-10-10
10-10-10って、簡単に言うと、その選択を行うことにより、
- 10分後
- 10ヵ月後
- 10年後
それぞれどうなってるだろう、どんな気持ちになってるだろうって
想像してみる事なんだ
少しみていこうか
例えば、君がいま「勉強をしない」という選択をしようとしている
いま勉強をしないと君は10分後にはどんな気分になってるだろう?
10ヵ月後には?10年後には?
10分後には「テレビが見られていい気分」だった
10ヵ月後は「特になんにも」だったとしても
10年後の気分が
「勉強しなかったので、希望の仕事に就けず、ちっともいい気分じゃない」
だったら、その選択を見直してみようってことなんだ
要は感情的な判断から、一旦離れて将来も想像した上で判断しようよ
ってフレームワークなんだ
2.大切なのは価値観
さっきの質問、
>例えば、君がいま「勉強をしない」という選択をしようとしている
>いま勉強をしないと君は10分後にはどんな気分になってるだろう?
たぶん、君は「そんなのわかんない」って答えるんじゃないかな
それは、きっと今の君にとっては、当然の答えだと思う
このフレームワークは、自分の価値観、なりたい自分というものが
はっきりして初めて機能するものなんだ
価値観なくしては、「10-10-10」は決断の選択肢を
明確にする道具に過ぎなくなる
スージー・ウェルチ
さっきの質問の前にこんなことを付け加えてみよう
君は消防士さんになりたいんだよね
でも、消防士さんにはテストに合格しなけりゃならない
もちろん、テストに合格するには勉強しなくちゃならない
でも、いま勉強をしなければ、大好きな花カッパを見ることができる
さぁ、いま「勉強しない」って選択をした場合、10分後、10ヵ月後、
10年後はどうなっているだろう?
君の消防士さんになるって価値観を明確にした事で、
きっと10年後の君の気分が想像できたんじゃないかな
人生は選択の連続で、一度選択すれば、残りの選択肢はすべて
消えてしまうって前にも言ったと思う
でも、人はその瞬間の気分、感情だけで、選択してしまいがちなんだ
そんな時、この10-10-10のフレームワークが役に立つ
消防士さんになるって価値観を明確にしたように、このフレームワークを
使うにあたって、一度、自分の価値観に立ち戻り、いま、近い未来、遠い未来
を想像することによって、瞬間的な気分から離れることができるんだ
3.選択に自信をもつために
このフレームワークは、瞬間的な気分から離れることだできる事と、
もう一つ、効果があるんだ
トウちゃんは、色々なものを選んだあと、「ホントにこれを選んで
よかったんだろうか?」って不安になることがある
そんな時にもこの10-10-10は役に立つ
いま、近い未来、遠い未来を想像した上で行う判断なんで、
その判断が間違ってたかどうかって、10年後に想像したように
なってるかどうかで初めてわかることになる
ドラえもんも言ってるけど、
『道を選ぶって事は、必ずしも安全な道を選ぶことじゃない』
君が選んだのが、厳しい選択肢だったとしても、10-10-10で
判断すれば、少なくとも10年はその選択肢が正しいと頑張って
いられる
マルコム・グラッドウェルは、10,000時間その事に打ち込めば、
ひとかどの成功を得られるって言ってる
(賛否両論あるが、トウちゃんは間違ってないと思ってる)
10年というと、10,000時間打ち込むのにいい期間だ
想像してた10年後は、きっと想像以上になってるだろう
選択は、じっくり時間をかけられない場合の方が多いんだけど、
今から10-10-10を意識しておけば、いつか、とっさの選択にも
活かせるようになると思う
だって、10,000時間打ち込めば、成功でるんだから
4.いったんまとめ
10-10-10をまとめると、
・自分の価値観をしっかりもっていると、このフレームワークで
瞬間的な感情から、一旦離れることができる
・あえてつらい道を選択した場合でも、その選択に自信が持てる
っということなんだ
5.価値観ってなんだろう
トウちゃんは、価値観っていうのは、例えば消防士になるっていうような
具体的なことより、もっと感情的・感覚的なものだと思ってる
君が本当に必要としているものは何なのか
どんな時に君は幸せな気分になれるんだろう
例えば、積み木をうまく積めたときに、幸せな気分になれるんだったら、
もう少し深掘りしてみよう
・積み木をうまく積めたこと自体がうれしかったのか
・それとも、それを褒められたことが、うれしかったのか
例えば、君とカアちゃんが一緒にご飯をつくって、それがおいしかったとき
・カアちゃんとご飯をつくったことがうれしかったのか
・ご飯をつくるということに参加できたことがうれしかったのか
・それをトウちゃんが、「おいしい」って食べたことがうれしかったのか
嬉しかったとき、そんな風に「何が」うれしかったのか、ちょっと
考えてみると、君の嬉しくなる素がみつかるかもしれないよ
6.でも、いまは10-10-10なんて気にせず、なんでもやればいいよ
君はまだ、経験していないことがたくさんある
その中に、いまは知らない君の価値観を見つけることができるかもしれない
そういった意味で、「いまの価値観」に縛られることなく、いろんなことを
その場の思いつきで、ドンドンやればいい
とにかくやってみて、いろんな経験をつむことが、いまは正しいことだと
思う
その中で、感情的・感覚的な君の価値観を見つけてほしい
最後に 2人で10-10-10をやってみよう
「なんでもやってみろ」って言いながら、君がやりたいことをしようと
したとき、トウちゃんが「ダメ」って言うことがあるよね
トウちゃんもカアちゃんも、君たちより少なくとも長生きだけはしているんで、
その分、いろんな経験をしている
その経験からみて、君の選択が明らかに間違っているとき、その選択を
止めさせようとして、注意したり、時には怒ったりするんだ
そんな時こそ、10-10-10の出番だ
君がしようとしている選択がどんな結果になるか、2人で10-10-10を
やってみよう
君のしようとしている選択が間違っているかもしれない
トウちゃんの経験的な判断が、君の価値観にとってただしくないかもしれない
もしかしたら、2人の考えつかなかった選択肢が出てくるかもしれない
どうだい、もしそうなったら面白いんじゃないかな
10-10-10 人生に迷ったら、3つのスパンで決めなさい!
- 作者: スージー・ウェルチ,小沢瑞穂
- 出版社/メーカー: 講談社
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